2021/2/21 公開, 2021/2/23 更新
自然農ではできるだけ土を動かさないようにしますが、ジャガイモは土寄せを行う必要があります。これを解消するための植え付け方法を試してみました。
今回試した方法は、以下のとおりです。
- 芽出し
- 畝に溝を掘る
- 浅く植え付け
なぜ、このような方法を試したかを書いていきます。なお、この方法は実験的な試みなので、現時点でうまくいくかはわかりません。その点はご了承願います。
これまでの失敗の原因
ジャガイモはやせた土地でも育つので、比較的簡単に栽培できると言われています。しかし、私はなぜかこれまで失敗することが多かったです。梅雨入り前までは順調に育つのですが、梅雨で雨が多くなると、種イモが腐ってしまい、地上部の成長が止まるので、イモが小さく、少ししかできない状態でした。植えたイモと同じくらいの重さのイモしかできませんでした。
深植え
ジャガイモは乾燥した場所を好み、多湿に弱いとされています。したがって、通常は浅く植えて、新しくできたジャガイモを覆土するために、成長に合わせて土寄せをする方法がとられます。しかし、自然農では微生物の環境を保持するために、土を大きく動かさないようにします。したがって、私は植え付け段階で土寄せをしないでもいいように、深い位置に植えていました。水はけが良い畑ならこれでもよいかもしれませんが、私の畑は比較的粘土質のため、梅雨時などは湿分が過剰になり、種イモが腐ってしまったのだと思います。
植え付け時期
梅雨時に種イモが腐ってしまうことから、次の年には、梅雨前に大きく育つように植え付け時期を3月から2月に早めてみました。しかし、深植えなので、2月の寒い時期では芽がなかなか出ず、発芽がそろう頃には1カ月早めた効果がほとんどなくなってしまいました。こうなると、結果は前年と同様でした。
今年の植え付け方法
芽出し
2月の寒い時期に植え付けると発芽が遅くなってしまい、梅雨前に大きくならないことから、芽出しを行うこととしました。芽出しとは、種イモを10~20℃の温かい場所で日光に当てて、芽を少し成長させる方法です。これにより植え付け後の発芽と成長を早めることができます。下の写真のように7.5cmポット用のトレイを使ってみました。
なお、種イモを日光に当てると緑化しますが、食べるわけではないので問題ありません。もちろんできたジャガイモにも影響しません。
畝に溝を掘り浅植え
芽出しをしても、これまでのように深植えしてしまうと、発芽まで時間がかかってしまいます。そこで、畝に溝を掘って浅く植えることとしました。これにより発芽までの期間が短くなり、土寄せの際も溝の両脇の土を寄せることで、あまり土を動かす必要がなくなります。
このような感じでやってみました。
この後、種イモがぎりぎり土に隠れるくらいに覆土しました。この方法のデメリットとして、土が粘土質の場合は、掘った溝に水が溜まりやすくなるということがあります。この畑はやや粘土質なので少し心配ですが、浅植えなので水たまりのようにならなければ、大丈夫ではないかと期待します。
なお、この方法は島の自然農園さんの動画を参考にさせていただきました。
圧倒的草不足
上の写真を見て、「自然農なのに草が少ないのでは」と思われた方も多いと思います。本来植え付けた後、草を敷くのですが、以下の理由により現状草があまりありません。
- 晩秋まで通路の草を刈り続けたため、畑全体で草がほとんどない
- 刈った草は、その時に植え付けをしていた畝に敷いた
- ジャガイモの畝はこの冬に新たに立てたので、まだ草が生えていない
ジャガイモは土がやせていても育つと思うので、大きな影響がないことを期待します。次作以降は、もっと草を活用できると思います。
今回は、ジャガイモの植え付け方法の改善策を試してみました。
ここで植え付けたジャガイモの芽かきについて、下の記事にまとめました。
自然農についてさらに知りたい方は下の記事を参照ください。