自然農では連作か?輪作か?

慣行農法ではしばしば問題となる連作障害ですが、自然農では出にくいと言われています。自然農に適した作付け計画を考えてみます。

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連作障害はなぜ起こるのか

連作障害とは、同じ場所で同じ作物を作り続けると、病気が発生しやすかったり、育ちが悪くなる現象のことです。ではなぜ連作障害が起きるのでしょうか?

植物の根は微生物と共生しています。根から代謝生成物を分泌し、それを養分とする微生物が生息します。代謝生成物は作物の種類により異なるため、同じ作物ばかり植えていると、微生物の種類が偏ってきます。こうなると、その作物に感染する病原菌が繁殖しやすくなります。これを防ぐために土壌消毒を行うと、生物相がさらに単純化し、悪循環となってしまいます。

また、植物は他の植物の成長を抑制する物質を分泌するものがあります。これをアレロパシーと言います。これは自分の周囲のスペースを確保するためと考えられます。このアレロパシーは同種に対して最も働くことが知られています。したがって、前作のアレロパシーの効果により、次作の成長が抑制されてしまいます。

自然農と連作

主に上記の2つの要因により連作障害が引き起こされますが、自然農では連作障害は起こりにくいと言われています。自然農では草を刈っても、根は抜かず土に残すことが基本です。畑には様々な種類の草が生えるため、作物と共生する以外の微生物も種類が豊富で、生物多様性が維持されます。これにより、特定の病原菌だけが増えることを防いでくれます。また、亡骸の層も生物多様性に貢献します。

では積極的に連作をした方がいいかというと、私はそう思いません。植物は種を風に乗せる、弾けて飛ばす、鳥に食べられて運ばせる等、何とか勢力範囲を拡大しようとしているように見えます。自らの生育を抑えるアレロパシーがあることからも、同じ場所に留まることは自然に沿っていないと思います。

連作障害の回避方法

輪作

連作を避ける方法として輪作があります。輪作とは複数種類の作物を順番に植え付ける方法です。夏野菜と葉物などの冬野菜を交互に植える方法が多いです。

私は竹内孝功さんが提唱する3年5作という方法を採用しています。畝を3つに分け、3年かけて、次の5種類のグループの野菜を順番に植えていきます。

  • 春野菜→豆類→夏野菜→越冬野菜→秋野菜。

各グループの代表的な品種は下表のとおりです。

グループ代表的な品種
春野菜ジャガイモ、トウモロコシ、シュンギク、ダイコン
豆類ダイズ、アズキ
夏野菜トマト、ナス、ピーマン、オクラ、キュウリ
越冬野菜エンドウ、ソラマメ、ニンニク、タマネギ、コムギ
秋野菜ダイコン、カブ、ホウレンソウ、菜っ葉類

これは畑が休んでいる期間が少ないだけでなく、各グループの間の相性も考えられています。例えば、栄養分を多く必要とする夏野菜の前は豆類なので、窒素固定化されており、その後夏野菜の間の敷いた草マルチにより、越冬野菜の養分を蓄えられるといった感じです。各グループで4種類の野菜を植えれば、常時12種類の野菜を育てることができ、少量多品種生産に最適です。

コンパニオンプランツ

もう一つの連作防止の回避策として、コンパニオンプランツがあります。一つの畝に相性のよい複数の作物を同時に植えることです。これにより、土中の微生物多様性を保つことができると同時に、スペースの有効活用ができ全体の収量を上げることができます。

代表的なコンパニオンプランツはトマトとバジルです。これは食べてもおいしい組み合わせですね。私はこの組み合わせは実践していますが、意外と草刈りの時に手間がかかるので、あまり積極的には取り入れていません。微生物の多様性は、草の根を残し、刈った草を敷き、輪作を行うことで達成できると考えています。

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